螺旋街道


たまには休日を

さて、今日はなんの日?
「キョンくん!」
ガバッと机に伏せていた俺の身体に抱きついたヤツがいる。
「古泉か……」
超美形かつ、その透き通るような声音に、優しい笑顔と礼儀正しい言葉使いをもつむちゃくちゃ完璧な男。
古泉一樹。
転校してきて早一ヶ月、最近俺へのスキンシップがかなりウザい。 珍しく、体調のすぐれない俺に今日も抱きついて来やがった。 男同士でどんな目で見られるかと思うと恥ずかしい。
「そうです、古泉ですよ。キョン君どうかなさったのですか?」
そこへ、ハルヒ登場。 具合悪い日ぐらい休ませてくれ。
「キョン朝からずっとこの調子なのよー、何かあったのか聞いても首ふるだけだし」
お前に具合が悪いなんていったらなんかされそうで怖いんだよ!
「そうなのですか……」
ぴたりと、額に何かあたる。
「なに……?」
弱々しく聞けば、古泉が慌てた様子で俺の手首を掴み、脈をはかりはじめる。
「キョン君、熱があるじゃないですかっ」

熱。
「キョン、熱があるの?」
あー風邪を引いたんだな。
「それもかなりの高さですよ!」
慌てるな、俺は大丈夫だ。
「キョン、しっかりしなさい!」
うるさい………
「キョンくん?!」
だからうるさ……い。
「キョン!!」
そのまま何も見えなくなって、気絶したんだと分かった。
身体が熱い。 頭がだるい。
誰か………。
「キョンくん!!」
「あ………」
視界に鮮やかな色が沢山飛び込んできて。 目が覚めたことに気づいた。 鼻をつく消毒液の匂いに、ここが保健室だと確証する。
「キョン?まじで大丈夫か?」
クラスメイトの谷口もいて、いささか、古泉が不機嫌そうなのは目の錯覚だろうか?
……コイツもスキンシップ激しいからな。
「古泉と谷口?授業は?」
「もう放課後ですから、終わりましたよ」
「お前、教室で倒れたからあの後凄い心配したんだぞ?」
「……悪い」
二人にどれだけ心配かけたのだろうか。 考えたら申し訳なく思った。 そして、起き上がる。
「連れて帰りますよ。ちょっと失礼しますね」
フワリと身体が宙に浮いて、姫抱きをされた。 古泉に。 男に。
「俺がやるから古泉は帰っていいぞ?」
それを奪うかのように、手を差し出す谷口。
「いいえ、結構です。行きますよ?」
――若干、火花が見えるのは気のせいだろうか。。
そのまま古泉に抱き抱えられて、俺は何故か古泉の家に連れて行かれた。
「キョンくん」
「なんだ?」
古泉の部屋のベッドにおろされて、見上げる格好で顔を向ける。
「僕以外の人間に……触らせないで下さいよ」
………は? コイツはまた何をいっているんだ。
「あなたを他の人間に触られると腹が立つんです。やめて下さい……いえ、やめましょう?」
有無言わさずかっ!!
「あなたが好きなんです」
―――はへ?
いま、コイツはなんと言った?
いや、確かに古泉を見てから、格好いいなとか、他の人と仲良くしてるところを見て、なんかイラつくなとは思ったけど……って!! 古泉と言ってることと同じじゃねーかっ えぇと…つまり…俺も……

……………………………… …………………………コイツが好きなのか
「キョンくん?」
全部口から出ていたらしい。 古泉が嬉しそうな顔してるよ。
「じゃあ、今日が記念日ですねっ、ゆっくり休んで下さい?僕、看病上手ですからっ」
…もう、好きにしてくれ。
風邪を引いたせいか、まったく怒る気になれなかった。 その後、何回も古泉がキスをしてきて、堪能するはずの休日が半分古泉の看病に当てられたのは、また違う話。


END

古キョンいきなり古泉が積極的すぎた\(^ω^)/
なんか本当申し訳ないです