螺旋街道


光と影06

「大丈夫ですか?」
「平気だ」
動けない俺を古泉は心配してか、一時も側から離れない。 しかし、俺には、抱き締める以外……いやそれ以上触れようとしなかった。
俺がキスしようとすれば、ビクリと肩を震わせる。 嫌いになったのかと、少し心配になった。
「あなたに触れるのが怖い、傷つけてしまいそうで……」
俺は、簡単には壊れないと言った。 しかし、古泉はやっぱり触れようとしない。 好きだからこそ、壊したくない。 その気持ちはわかる。 しかし、俺にはどこか遠慮されているようで、嫌だった。
暫くして、眠気に襲われ、俺は意識を飛ばした。
「……くん、……ョンくん」
「誰だ……?まだ…眠い…」
「キョンくん、起きてください」
パチッと目を開けた。
「古泉……?」
「良かった!目、覚めましたかっ」
ガバッと抱きついてくる。
「?」
いきなりの出来事で、頭が回らない。
「?どうしました?」
「いや…いきなり抱きつくから」
「いけませんでしたか……」
悲しそうな顔で頬にキスをしてくる。 どこか変だと、俺は感づいた。 古泉は……キスはしてこなかったのに。
今、してくる。 偽者なのかこの古泉は。 だとしたら本物は何処に行ったのだろう?
俺は、用心の為に古泉にひっそりとメールを打った。
「キョンくん、僕を疑っているんですか?悪い子ですね」
「え?……あ、いや違うんだ」
用心の為だと言おうとした。 しかし、腕をベッドヘッドに縛り付けられ、携帯も落とし俺は古泉に拘束されあられのない姿にさせられた。
「古泉っ、なにするんだ!」
「疑った罰です」
シャツを破かれ、ズボンと一緒に下着も下ろされた。 一気に恐怖が押し寄せる。
「やめ……!古泉っ、どうしたんだ…っ?!」
「僕はいたって普通ですよ?」
ガブリと首筋を噛まれた。 瞬間にあのウィルスの入り込む感覚が甦る。 「ひ、ゃだぁぁっ!」
「痛いの、好きなんですね」
一層強く噛みつかれた。 ビクビクと身体が震える。 「お前……偽者だろ…っ!」
ピタリと手が、口が、行動が止まる。

再び古泉B登場〜
こいつ飽きないよね、やり方がさっきといっしょっていうw