螺旋街道


光と影01

俺は、考えていた。
先日突然現れた、古泉と同じ機関所属の優という少年。 古泉が好き。 と叫んで、俺から古泉を奪うと言った少年のことを。
俺は予感すらしていなかった。 彼と俺の間でこんな大事件が起きるなんてことを。
「キョンくん」
「何?」
古泉が珍しく俺の家に尋ねてきていた。 原因は、こじらせた風邪の具合を心配して。 「緊急事態発生です」
といっても既にほぼ、完治済み。 俺はその言葉を聞いて、またか。と頭を抱えた。 「ハルヒか?」
「いいえ、違います」
久々に、真剣な古泉の表情。 少しだけ緊張が走る。
「長門さんと、朝比奈さんと連絡がとれないんです」
「な……っ?!」
それは思ったより緊急事態である。 俺は立ち上がると、外に出る支度を始めた。
「キョンくんは、ここにいて下さい」
「何いってるんだ、古泉だけだと大変だろ?」
「優がいますから……」
気を使っているつもりだろうが…きいているこっちは腹がたつ。 俺は確かに只の人間で、なんもできないかもしれない。
けど、恋人を気遣ってるこの気持ちを無下にしないで欲しいもんだ。 「嫌だ、ついていく」
「でも、体調が……」
「なら、体調がちょっとでも悪くなったら、言う。でどうだ?」
いつになく引き下がらない俺に違和感を感じたのか、古泉は「絶対ですね!約束してくださいっ」と念を押すと俺の手をぎゅっと握った。
優と合流して、まず、長門の家に向かう。 長門の部屋につくと、なぜかハルヒがいた。
「キョン、有希がいないのよ……っ」
いつも強がって、わがまま言い放題のハルヒのこんな不安そうな顔は初めてみた。
「携帯にも繋がらないのか?」
問うてみれば、ハルヒは首を横にふる。
「どうでしょう、二手に別れて長門さんを探す班と、手がかりを探す班に別れてみては」
突然、前触れもなしに優が言うから驚いた。 が、彼の意見にしては中々いい。 すぐに、俺と古泉。 優とハルヒに別れると、長門有希失踪事件に乗り出した。

改行タグがめんどくなったので小説みたいになってるとかいうのは
内緒ですwww初、古キョン長編です〜